エクセレントNPO 運営事務局では、応募してくださった方々にお電話を差し上げております。お電話の様子を聞き、次のようなメッセージを送らせていただきました。社会が大きく変化し、不安と戸惑いが交差していますが、そのような時だからこそ、地域に根をはって、隣人や社会のために人々が集い共にはたらく場をつくることのできる、非営利の活動が大事だと思います。真に応援しています。私たちも最大限努力する所存です。

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第5回エクセレントNPO大賞 是非、ご応募ください(9月末締め切り)

エクセレントNPO大賞にご参加いただいた皆様へ

「お電話の御礼」

エクセレントNPO大賞にご応募、ご参加いただき、ありがとうございます。
運営委員の田中弥生です。
先日より、事務局の藤沢より、これまでご応募いただいた皆様全員にお電話をさしあげておりました。
皆様からは、「頑張ってみます」「覚えていてくれて嬉しい」というお返事を頂いており、私たちも、大きな勇気をいただいました。

NPOや非営利の活動を続けてゆくことは、決して容易ではありません。異なる生活スタイル、職業からなる人々を集め、
資金を集め、また、人々の共感や賛同をも集めなければなりません。そして、それを継続することがいかに困難であるかという
ことは、微力ですが、身をもって感じています。

「今のこの時代だからこそNPOと市民社会が大事」

国内外の政治が不安定になり、超少子高齢化に向かう日本において、誰もが答えを出し切れず、戸惑っているようにみえます。
しかし、だからこそ、非営利組織が求められているのではないでしょうか。それは、不足する社会サービスを補うだけにとどまりません。
問題意識や想いをもった人々が議論し、共にはたらく場をつくることができる存在だからです。そうした存在が、様々な地域に根を下ろして
活動していることが、足元から私たちの社会を強くすることだと思います。

第4回エクセレントNPO大賞表彰式には、受賞団体、ノミネート団体、応募団体、そしてエクセレントNPO大賞の協賛企業の方々等が出席されていました。
企業の中には、初めてNPOに接し、「社会のために自らの時間を捧げている人がいる、こんな人々がいるんだ」と感激して涙を流している
人もおりました。それが契機になり、昨年度 大賞を受賞した「SOS子どもの村 JAPAN」(福岡)を、数名の協賛企業の人々と訪問しましたが、
数時間のサイトビジットで、みるみるうちに、変ってゆくのがわかりました。それは、企業もNPOの側も双方です。
私は、「非営利組織は人間を変える力がある」と述べた、恩師ドラッカーの言葉を思い出していました。

「ナチスの体験から生まれたドラッカーの市民社会論」

ドラッカーは、「市民社会は完璧でもないし、それで平和や民主主義を保証することはできないが、すべてのものの前提である」と述べていました。
ここまで言い切るには、彼自身に壮絶なナチスの経験があったからです。ユダヤ系家庭に生まれたドラッカーは、青年期、ナチスが政権を掌握した1933年まで
ドイツで過ごしました。自らも屈辱的な経験をしますが、何よりもつらかったのは、ドイツ人の知人や友人が、変質し、ヒットラーに傾倒してゆく姿を目の当たりにしたことでした。そして、ドイツがナチスに染まった理由を「結局は国民が選んだ」と述べています。
そして、なぜ、そうした選択を国民がしてしまったかといえば、社会とのつながりが希薄になり「位置と役割」を実感できず、不安にかられたことが原因だと
述べています。

そして、ドラッカーは、人類が二度と、ファシズムに陥らないための条件を模索しましたが、そのひとつが、市民社会だったのです。そして、その市民社会には、
「人々が自発的に集まって、当たり前のように地域の課題を解決するグループや組織」が種々に存在していることが、大事だと
述べていました。まさしく、それは、NPOのことです。

「エクセレントNPOの”市民性、課題解決力、組織力”が示すもの」

後に、ドラッカーは非営利組織のマネジメントについても言及するようになります。そして、その役割について、ひとつは、社会課題を解決する役割(課題解決)であり、もうひとつは、課題解決にむけて参加の機会をつくり、人々に実感の場を作る役割(市民性創造)であると述べました。
まさに、地域の課題に向かい合いながら、ひとりひとりに「位置と役割」をもってもらう、そのような役割を果たすのがNPOだということです。

「エクセレントNPO」基準は、「市民性」「課題解決力」「組織力」の3分野15基準で構成されていますが、ドラッカーが示した先の2つの役割と、それを支え運営するための組織の条件を反映したものです。その意味をかみ砕きながら、基準に落とし込んでゆきましたが、皆さんの応募用紙を勉強させていただきながら、
改良を続けてゆく必要があると思っています。

「第5回エクセレントNPO大賞 ご応募お待ちしております」

これまでのべで480以上の団体の皆様から、ご応募をいただきました。全体を通して収入300万円以下の規模の団体が多く、また、活動分野も多様です。
そして、何よりも大事なのは、最初から満点である必要はないということです。むしろ基準を参照していただきながら、自分たちは何がよくできていて、
何が少し足りないのだろうかと考え、記していただくことが大事だと思っています。
また、審査する側もそのような視点で、拝見しています。そして、ご応募いただいた全ての団体に対して、個別にフィードバック・レター
をさしあげています。そのため、リピーターも少なくなく、2度目、3度目で、入賞される団体も複数出てまいりました。

ご多忙とは存じますが、是非、振り返りの機会として、ご応募いただければ幸いです。

詳細はHP( http://www.excellent-npo.net/) からご覧いただけます。